独自分析データ
ANALYTICAL DATA
2025年03月18日
デイサービスから訪問介護型へシフト ~ホスピス型住宅で急増~

株式会社TRデータテクノロジー(本社:東京都中央区 代表取締役 田中幹雄、以下 当社)は、近年急増するサービス付き高齢者向け住宅など(以下 サ高住など)※に併設する介護保険の居宅サービス(以下 サービス)の実態を調査しました。当社は介護分野に特化したデータ会社で、「福祉施設・高齢者住宅Data Base」の最新版データのほか、新しいオプション「併設事業所データ」をリリースしています。
※サービス付き高齢者向け住宅(以下 サ高住)のほか、住宅型有料老人ホーム(以下 住宅型)を含む。

1)サ高住などに併設するサービスの実態
【サービスが併設するホームの割合は減少傾向へ】
従来、サ高住などでは、介護保険の居宅サービスの事業所が建物に併設され、同事業所からホーム入居者に介護サービスが提供されるケースが多い。
表1はサービスの併設状況を2019年以前と、2020年以降に開設されたホームでそれぞれ集計した結果である。サービスの併設割合は2019年以前では70%だったが、2020年以降では59%と11ポイントも減少。併せて、1ホームあたりの併設数も減少傾向が見られた。

【デイサービスを中心とした多機能型から、訪問系サービスの割合が増加】
図1は併設サービスの組み合わせを2019年以前と、2020年以降に開設されたホームでそれぞれ集計した結果である。2019年以前では、デイサービスが26%と最多で、さらに他サービスとの組み合わせのパターンが多数を占めている。一方、2020年以降は訪問介護の割合が30%と最も高く、これにデイサービス、「訪問介護+訪問看護」の組み合わせと続く。

【デイサービス併設の大手は新旧で大きな変化無し。訪問介護はホスピス型住宅の運営会社が急増】
サ高住などに併設する主要サービスであるデイサービスと訪問介護について、それぞれのサービスが併設したホーム数の上位10社が表2、表3である(表項目の新は2020年以降、(旧)は2019年以前に開設されたホームの順位を示す)。
デイサービスが併設するホームでは、ウェルオフグループが最多で、2019年以前開業の(旧)順位にも名前が挙がっている企業が多数を占める。訪問介護の場合はアンビスホールディングスグループが首位で、その他3位のアクアグループ、5位の日本ホスピスグループのように、いわゆる「ホスピス型住宅」と言われる、がん末期や難病患者向けのホーム運営を行う企業が多い。これらの運営会社は2019年以前開業の(旧)順位では対象外だったが、ホスピス型住宅の急増により、同住宅で提供されている訪問介護と訪問看護を組み合わせたサービスが増えた結果と言える。

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