株式会社TRデータテクノロジー(本社:東京都中央区 代表取締役 田中幹雄。以下当社)は、来年度の第9期介護保険事業計画施行を踏まえ、介護保険/保険外施設の整備実態を分析しました。結果は次のとおりです。
なお、当社では全国の介護施設及び居宅サービスのマーケティング素材を提供しており、2023年5月には医療介護の地域資源が分析できる「地方自治体向け」BIツールをリリースします。
1)介護保険の指定施設の空き室状況
左図は全国の介護保険の指定を受けた施設・居住系サービスの空き室数である(空き床数)。介護付は3.8万床、特養は2.8万床の空き室が発生しており、定員数を母数にした空室率はそれぞれ14%と5%となる。
2)要介護度3以上の層の入居先内訳
下図(円グラフ)は前項の介護保険の指定施設のほか、保険外施設(住宅型、サ高住)も含めた全入居者の要介護度3以上の入居内訳である。保険外施設の入居割合は全体で約2割だが、下表では地域によって大きな差が生じている。福井県、新潟県等では従来どおり、介護保険施設が要介護度3以上の受け皿となっているに対して、主に西日本各県で保険外施設の割合が高い。近年、医療特化型や重度向けサービスを標ぼうする保険外施設が増加し、これらが特養の代替機能を果たしていると推測される。