株式会社TRデータテクノロジー(本社:東京都中央区、代表取締役:田中 幹雄、以下 当社)は、介護付有料老人ホームについて、コロナ禍前と現在の離職率の変化を分析しました。結果は下記のとおりです。
当社では全国の介護施設及び居宅サービスを含む約24万件におよぶ介護データを販売しており、最新データを2023年1月末にリリースしました。
1) 離職率の分析方法
厚労省の公開情報から2020年時点と2022年時点の介護付有料老人ホームの職員情報を比較。2020年時点の公開情報の約6割が2019年の記録に基づくため、これをコロナ禍前の実績と捉えた。
データ元は、厚労省の介護サービス情報公表システムより入手した介護付有料老人ホームの情報。情報公開日は2020年9月時点および2022年12月時点/離職率=前年の介護・看護職員の退職者数÷現職員数/当社が定めたルールにより、次の場合はエラー値として除外。現職員数が不明の場合、離職率が100%超える場合、その他当社の独自判断による。
2) 離職率の検証結果
【都道府県別離職率の比較】
2020年の離職率は21.4%、2022年は2.3ポイント減少して19.1%となった。平均離職率を上回る自治体は1府11県が該当(表1)。これら離職率が高い自治体は、概ね過去5年間の施設供給率が高い事や、高齢化率が平均未満である点が特長として挙げられる。比較的、若い労働力が見込めて且つ勤労場所が多数新設されているエリアが結果的に離職率が高くなったと推測される。